十五.本音。

4/16
前へ
/336ページ
次へ
「何それ、どういう意味?」 「そのままの意味だよ。ほたるの初恋はずっと続いていて、俺は、それに応えなきゃという気持ちが強かったと思う」  駆の口からは、信じられない言葉が次々に飛び出していく。  今まで積み重ねていたものが、一瞬にして壊れていくような気がした。  本当に、私たち三人って仲が良かったのかな。あんなに一緒にいたのに、知らないことだらけだ。  私はもう、これ以上、駆の気持ちを聞きたくなかった。でも、駆はそんな私の気持ちを無視するかのように、吐き出すかのように、話し続ける。
/336ページ

最初のコメントを投稿しよう!

223人が本棚に入れています
本棚に追加