十五.本音。

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「俺は……ずっと、自分の気持ちが分からなかった。ほたるは確かに可愛いし、すごくいい子だよ。でも俺は……ほたるといるよりも、陽咲と一緒にいるほうが楽しくて、自分らしくいられるって思った。それに、今の高校に進学することを決めたとき……最初に思ったのは、お前と離れて――」 「――やめて。もう、それ以上聞きたくない」 「どうしてだよ」 「どうしてって、分かるでしょ」 「わかんねーよ」  二人とも話し方が乱暴になっていく。感情的になって、周りが見えなくなっていく。  そんな真実、知りたくなかった。だって、もしこれが本当だとしたら……。 「だって、もしこれが本当だったら……ほたるが飛び降りたのは、私たちのせいじゃない。そんなの、耐えられない……」
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