十六.手がかりを求めて。

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「ゆ……若女将、おはようございます」  昨日ネックレスの記憶を見た影響で、つい『優子さん』と言ってしまいそうになった。別にいけないことではないと思うけど。 「二人とも、おはよう。今日も柳様のところに行くの?」 「はい、そのつもりです! あ、あのこれ……浴衣と、もろもろのお礼ッス。ありがとうございました」  駆は若女将に紙袋を渡した後、深々と頭を下げていた。 「お礼なんて、気を遣わなくてもいいのに。お母様にもよろしくお伝えくださいね。あ、駆くんの服なのだけど……こちらで回収できなかったの。詳しくは、柳さんに聞いてもらえる?」 「分かりました! 情報ありがとうございました」
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