十六.手がかりを求めて。

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「そうだね、神社には子供たちが遊ぶ場所もあるし。もしかしたら、柳さんが遊んだことのあるおもちゃがあるかも!」 「おお、陽咲、冴えているじゃん! それだよ、それ!」  駆に褒められて、やっと私も役に立てたような気がした。でも我ながらいい線ついていると思う。 「あ、でもちょっと待って。あそこにあるおもちゃは、共用だよな……」 「あっ、そうだね。いいアイディアだと思ったけどなぁ」 「うーん、そうですね。もしかしたら僕がいたずらで名前を書いたおもちゃがある、という可能性もなくはないかもしれません。僕、昔から何でも物に名前を書く子だったので」  柳さんの母親探しは予想より難航しそうだ。お母さんに関する情報が少なすぎる。
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