222人が本棚に入れています
本棚に追加
「二人とも、久しぶりだね。持っていけそうなおもちゃは見つかったかな?」
「神主さん、こんにちは! そうですね、どれも素敵なおもちゃばかりです」
奏ちゃんに嘘をついてしまったのが、ここにも影響している。このような神聖な場所で嘘をつくなんて、罰が当たりそうだ。
神主さんは私の嘘に気が付くことなく、今度は絵本を持っている駆に声をかけた。
「お、駆くんは今でも絵本が好きなのかい?」
「あはは、さすがに今はもっと文字がある方が好きっスね。でもあの〈虹色の夢〉だけは、たまに読んだりしますよ。まぁ、内容は丸暗記していますけどね」
そういえば、昨日駆は絵本の内容をすらすらと口にしていたな。丸暗記できるほど読み込んでいたのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!