十六.手がかりを求めて。

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「おお、そんなにあの本を気に入ってくれているなんて、嬉しいけど照れくさくもあるなぁ」 「えっ、どうして、神主さんが照れるんですか?」 「あれ、言っていなかったっけ? あの絵本、作ったのは私だよ」 「…………え? ええっ?」  駆は驚くあまり、持っていた絵本を落としていた。私も、その絵本を見たことはないけど驚いている。  でもそういえば、昨日奏ちゃんが持っていたポスターは神主さんが描いたって言っていたっけ。 「あの内容、神主さんが考えたんスか?」 「うん、そうだよ。絵も内容もすべて私が考えたんだ」 「すげー! 俺、神主さん心から尊敬します! 後でサインもらってもいいですか」  
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