十七.母親。

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 私はそう強く言い切った後、両手を首元に回して、ネックレスを外した。今日の空の色のように美しいセレスタイトを手のひらに置き、女将に見せる。 「女将、このネックレス、どんなものか知っていますか?」 「え? どんなものって……確か、陽咲ちゃんとお揃いだったわよね」 「はい。それ以外には、何か知っていますか? どうしてほたるがこのネックレスを持っているのか、どのくらい身につけていたのか、知っていますか?」 「……ええと、ごめんなさい。分からないわ。どこかで一緒に買ったのかしら?」  この人はやっぱり、ほたるのことを何も知らなかった。それもそのはずだ。だって、あなたはほたるのことを全く見ていなかったから。  分かっていたけど、それを目の当たりにするのはすごくダメージを受ける。  
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