十七.母親。

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 女将は柳さんと再会できたことが嬉しかったのか、突然の再会に驚いたのか分からないけど、ずっと涙を流していた。  ある程度落ち着いたところで、柳さんが女将に質問を投げかける。 「母さん、どうして僕はこんな力を持っているのでしょうか。そして、どうして父に秘密にしていたのですか?」 「……実はね、私は澄ノ島神社の娘なの。兄さんが神社を継ぐことになっていたから、私は自由にさせてもらえてね。私たちの家系は、島神様の神託を受けることが出来るの。全員がそんなに強い力を持っているわけではないけど、皆、何かしらの力を持って生まれるわ。兄も、私も。そして、私の子供である貴方もよ」
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