十八.一週間後。

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 大輔さんにもらったのはまたおにぎりだった。でも、今度はしょうゆのこげた色が食欲をそそる、焼きおにぎりだ。 「わ、おいしそう! ありがとうございます」 「いえいえ。……それで、あのさ」  何か言いたげにしている大輔さん。ああ、そういえば二週間前にも同じようなことがあったな。若女将に呼び出されるといい、大輔さんにおにぎりをもらうといい、過去にタイムスリップした気分。 「大輔さん、今度お休みをもらってください。それで、一緒にほたるのお見舞いに行きましょう」 「……お、俺も一緒に行っていいの?」 「もちろんです。じゃあ、私は事務室に行ってきますね。あっ、この前のおにぎりもおいしかったですよ!」 「あんなんでよければ、いつだって作るよ」
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