十八.一週間後。

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 大輔さんはとっても嬉しそうに笑って私を見送った。私も、今回はちゃんと大輔さんと話せたこと、おにぎりのお礼が言えたことが嬉しい。  二週間前よりも明るい気持ちで事務室に入ると、ソファに座っている若女将と目が合った。  今日は紅葉柄の着物を着ていて、季節感を大事にしているのが伺える。 「陽咲ちゃん、また呼び出してごめんなさいね。……あら、また大輔くんにもらったの?」 「はい、今度は焼きおにぎりみたいで」 「ふふ。バリエーションが増えたのかしらね。じゃあお茶淹れるから、ここで食べて行ってね」  私はまた、お言葉に甘えてお茶をもらうことにした。  ネックレスの記憶を見たせいか、ついつい私も優子さんと呼んでしまいそうになる。
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