十八.一週間後。

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 生半可な気持ちで来るんじゃなかった、と後悔しながら、宮村様の泊まっている部屋にたどり着く。そこは、奇しくも柳さんが泊まっていた部屋と同じだった。  緊張とせつなさが入り混じる気持ちを抑えて、扉の向こうにいるお客様に声をかけた。 「宮村様、夕食をお持ちいたしました」 「はい、ちょっと待ってください。今取りに行きますから」 「……え?」  私は混乱した。まさかお客様が料理を取りにくるなんて言うと思わなかったから。どう反応したらいいかわからなくて、凍ったように固まる。  混乱したのはそれだけじゃない。部屋の外から聞こえてきた声は優しくて、懐かしくて、あの人を思い出させる。
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