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にらみつけるも、首根っこをつかまれたチョビ助は、眠そうにあくびをするだけ。
「…………」
俺はため息をつくと、Tシャツを着た胸の上にチョビ助を下ろした。
するとチョビ助は、片方の前足をペロペロとなめ、それを自分の顔にこすりつける。
猫らしい顔を洗う仕草なのだが、目頭に溜まった目ヤニは一向に取れない。
「…………」
俺は両手でチョビ助の体をガシッとつかみ、親指で目ヤニを取り除いてやった。
だが、それがわからないチョビ助は、手の中で身をよじって暴れ、俺の指に噛みついた。
「ッイデデデデデ!」
俺の手から逃れたチョビ助。
あろうことか、俺の顔に向かってジャンプしやがった!
「ンギャアアァ!! 爪、引っ込めろぉー!!」
知っているだろうか。
子猫の細い爪がメチャクチャ痛いことを。
そして――
チョビ助の“首に腹ばい寝”スタイルは、梅雨明けまで続いた……。
〈終〉
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