エピローグ

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「明日美が考えそうなことなんて、俺が分からんとでも思っとる?良かった、間に合うて」 ……お見通しだったってこと? そんなに私のこと分かってるのなら、私の気持ちに気付いてよ。 涙が出そうになるのを必死でこらえた。 黙ってたら泣き出しそうになるから、何か言わなきゃ。 「あ、そうだ。瀬名くんから伝言頼まれとったとやった。瀬名くんが友也に『いろいろサンキュー』って言いよったよ。いつの間に瀬名くんと仲良うなっとったと?伝え忘れるところやった」 前に瀬名くんに言われてたんだった。 『生田から御子柴に言うとって。いろいろとサンキューってな。頼んだけんな、必ずお前から伝えてくれよ?』 伝えたからね、瀬名くん。 これでいいんだよね。 「なぁ明日美。いつ帰ってくる?この前は二週間くらいやったっけ。今度も同じくらいかかると?」 なんでそんなこと気にするの。 これから未来に会ったら、きっと私のことなんか気にしてる場合じゃなくなるよ。 でも友也はまだその事を知らないんだもんね。
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