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だが、その途端に彼女達の態度が豹変する。
「正座」
「え?あの・・・」
「正座」
ここに来てから既にずっと正座なのだが、京太郎は素直に正座し直す。
「何であたしと結婚出来ないの?」
「京太郎、その冗談笑えない」
「きょうにぃ、エイプリルフールはまだ先だよ?」
京太郎は三姉妹と家族同然に過ごしてきたが、こんなに鬼気迫る三姉妹ははじめてだった。
上手く誤魔化さなくては・・・
「他に好きな子が「うそ」」
二の句もつがさず嘘だと見破る。
「いないよね?」
「いや・・・その・・・」
「「「い・な・い・よ・ね?」」」
「・・・はい」
三姉妹の迫力に押されてうなずくしかなかった。
仮に本当に好きな人がいたとしても嘘だというしかなかったろう。
京太郎は覚悟を決める。
「わかった。本当のことをいうよ・・・心して聞いてくれ」
出来れば彼女たちには知られたくなかった。
だが、このまま高校生活をしながら戦い続けるのには限界がある。
いずれは彼女たちを巻き込みかねない。
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