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幼馴染が姉を睨む。
「いい加減にしてよお姉ちゃん。そんな事言われても京太郎が困るだけでしょ」
京太郎が急いで彼女をかばう。
「いや、いいよ。だって冗談だってわかっ「京太郎と結婚するのはあたしなんだから」」
幼馴染の姉の眉間に深い皺が刻まれる。
「は?あんたまじ何言ってんの?」
「ね?京太郎はあたしと結婚するって約束したもんね?」
「え?あっと・・・え?」
「覚えてないの?ほらこれ」
そう言いながら幼馴染はラミネート加工された紙片を取り出してくる。
それには恐らく子供のころに書いたであろう字で幼馴染と結婚するという旨の内容が書かれていた。
「ね?ほら、ね?」
幼馴染が縋り付くように京太郎を見つめてくる。
「いや、でもそれは子供の頃の話だし・・・」
京太郎の狼狽に全く動じる事無く言葉を続ける。
「あたし京太郎の事好きなの」
「え?京都市の琴は鍬なの?」
「この距離で難聴?顔の横についてるのはなに?耳の形した携帯ストラップ?」
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