クリーニング

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俺が見覚えあったから良かったけど、知らないと受け取らないことだってあり得るのに。 「…まきの、しんいち?え?ほんもの?」 「あ…うん」 これは、まずいのか? というか知ってるのが意外なんだけど! 「うわぁ、すっげぇファンなんです!幕末シリーズ全部読みましたっ」 「どうも」 「このスーツ、牧野さんのなんすか!なんで三並さん家に?やべー、がちでやべー」 今にもクリーニング済みのスーツを抱きしめそうな勢い…もう俺のこと眼中にないよね? 「あ、あのっ握手してもらっていいですか!」 立ち去るべきかと考える。とりあえず、気配を消す。空気になろう。うん。
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