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「お…てことは話出来たんだな?」
悠里の名前を口にすると、頭の回転の早い課長は直ぐ様、そこに結びつけた。
俺は穏やかに笑って頷いた。
「全部、陵ちゃんのお陰なんです。去年、娘の卒園式にも行ったんですよ。…今じゃたまに娘が泊まりに来たりするんです」
踏み出すきっかけも、応える勇気も全部、陵介に貰ったものだ。
怖いことや、嫌なことを避けるのは許さないと言った陵介は、最初からそこまで考えていたのだろう。
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