エピローグ

6/10
前へ
/414ページ
次へ
「お…てことは話出来たんだな?」 悠里の名前を口にすると、頭の回転の早い課長は直ぐ様、そこに結びつけた。 俺は穏やかに笑って頷いた。 「全部、陵ちゃんのお陰なんです。去年、娘の卒園式にも行ったんですよ。…今じゃたまに娘が泊まりに来たりするんです」 踏み出すきっかけも、応える勇気も全部、陵介に貰ったものだ。 怖いことや、嫌なことを避けるのは許さないと言った陵介は、最初からそこまで考えていたのだろう。
/414ページ

最初のコメントを投稿しよう!

327人が本棚に入れています
本棚に追加