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エリアHに向けて歩いていた者達は、入り口から続く通路から巨大な部屋に入り、そこで皆戸惑ったように足を止め周りを見渡す。
しかし後ろから次々と部屋に入って来る者達に押され、部屋の奥に押し込まれていく。
エリアHを目指して歩いていた者達の最後の1人が部屋に入ると、通路が閉鎖される。
部屋の足下を覆っている土を見下ろし、彼らを照らす太陽のような電灯を見上げ、巨大な地下の空間に閉じこめられた者達は、皆口々に疑問の言葉を叫び始めた。
ざわつく者達を見下ろすように、巨大な空間の天井付近に設置されていた多数のモニターが、1人の男を映し出す。
「約束された場所にようこそ!
私はMの代理人Sと申します」
モニターの男に気を取られ一瞬静まり返ったが、次の瞬間には、部屋にいる者達全員が疑問の言葉を叫びだした。
「黙れ!!
私は神では無いのだ、質問は1人ずつ順番に行え、ライトに照らされた者のみの発言を許す。
それ以外の者が発言した場合、レーザー光線が頭を射抜くからな。
では、あなたからだ」
ライトに照らされた男が質問を始める。
「ここが約束の地と言うが、これから生活していくのに必要な、食料などの物資はどこにあるのだ?」
「Mが提供を約束したのは、放射能の脅威が無い安全な土地だけだ。
それ以外の物を用意するとは一言も言っていない筈だが?
あなたはそれらの物もMが用意すると、聞いたのですか?」
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