『笑顔』

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『ここに着くまで飯食ってなかった』事に(苦笑) …気が付いた瞬間から 腹の虫が「餌よこさんかい、このアホー!」って 向こう三軒両隣まで聞こえそうに… あ、人家なんて無いんですけどね 騒ぎまくるんですわ。 仕方ないんで、 そこの小屋の囲炉裏でお湯沸かして… 持ってきてた安っすい「おやつラーメン」作って ズズズゥ~とすすりましたよ、夢中で(笑) ホントに「あぁ~、身体に染み渡る~。」てな気分で ズルズルズルズルたらふく食い終わった時に 『笑顔を知り尽くした人』帰ってこられたんですよ。 …シメた鶏と山菜と刃物持って。 もう慌てましたよ、 完全に「不法侵入の不審者」ですからね私。 でも、その人 「今、鍋作るから食って泊まってけ。 もう夜やけ、明日の朝にしか帰れんやろ。」 いや~、惚れましたねぇ~ 私も腹の虫も。 んで、鍋を二人と腹の虫で食いながら いろいろ喋りましたよ…よもやま話。 ちょうど鍋も終わり 喋りも一段落したところでね… ようやく思い出したんですよ、『笑顔の意味』を聞きに来たのを。 んで、片付け手伝いながら それとなく聞きましたらね… 「笑顔か…。 一言で言うなら『活きている為の力』だな。 生きてりゃいろいろあるもんだ。 きつい事、辛い事、悲しい事、 楽しい事、面白い事、嬉しい事… それは生きている限り続いて行く。 そういう想いを心に刻んだら 後は先に進む事になる… そんときに歩き出す為の、 活きるための力… それが自分や人の『笑顔』ってこった。 ま、後は『自分が活きてる間に』 考えてみな。」 翌朝、山降りた時にその人… 「今のお前…良い『笑顔』だな。」と 満面の笑顔で私の背中… 『押して』くれましたねぇ…。 ご静聴ありがとうございました。
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