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窓の外から遠く聞こえる運動部の元気な掛け声を、空調の整えられた快適な空間で完璧に他人事だと割り切って聞き流す。
代わりに耳に入ってくるのは、カリカリと問題集の解答欄を埋めていく、知的かもしれない、理的かもしれない他人のペンの音だが、それもイヤホンをさした僕の耳には届かない。
ただ、目の前の問題を解いていく、それだけ。
ただ、ひたすらにペンを動かし、頭を働かせる。それだけ。
夏休みに入って一週間たった今日。自宅の部屋のエアコンが壊れて熱風しか出なくなったので、学校の図書室に勉強道具を一式持ち込み入り浸っていた。
壊れて動かなくなったのならまだ納得いくのに、動かすと熱風が出るのだ。ただでさえ動かないエアコンの設置された部屋だというのに、見るだけで熱風が漂ってくるような気がして、とてもまともでいられなかった。
こうして快適な空間で勉強に励めるのは、学生としてものすごく恵まれていると思う。
図書室、エライ。
図書室、バンザイ。
図書室、天国。
おかげさまで問題集の方は今日、指定されたページのラストに取り組めそうです。
図書室、素晴らしい。
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