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今日一日、泣きたいだけ泣いたなら、
明日からはまだ、やらなきゃいけないことがある。
あと少し。
あと少しだから―…
そして、
あの夜から二週間以上が経過した。
二学期最後。終業式の日、
「先日、お話をさせていただきましたが、私がみなさんの担任でいるのは今日までとなります」
教壇から、二年二組の生徒を見渡して、そう言葉にしていた。
「こんな中途半端な時期に一身上の都合で学校を辞めることをとても申し訳なく思っています―…」
私はこの学校を―…教師を辞める。
学年の途中でクラス担任の職を投げ出すのはとても無責任な事だとは思っている。
でも、情けないことに私の代わりは立てられるし、私がこの職業を続けることで生じる問題のほうが大きい。
だから、
「今まで、ありがとうございました」
深く、生徒達に頭を下げる。
潔く決断出来た。
そう思うしかない。
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