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~アヤカside~
上総が、ワタクシのもとへ帰って来た。
帰って来てくれた…っ。
もう、離すものか…っ。
「ア、ア、アヤカ様…っ。ちょっと…苦しいです」
あ…。思わず力が入り過ぎてしまった…。
「ご、ごめん…っ。嬉しくて…つい…」
「僕も貴女を、この腕に抱けて嬉しく思います…」
周りの目も気にせずに何度も口付けを交わす。
温かい…。
上総の温もりだ…。
上総の匂いだ…。
「上総…。ワタクシにはキミが必要なんだ」
「クスッ。僕の血ですか?」
「意地悪だな…。
確かにキミの血も必要だが
キミ自身が居なくては
ワタクシはワタクシでいられないようだ…」
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