プロローグ

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分かっているかもしれないが、彼、一之瀬和哉は俗に言う主人公だ。 頭脳明晰、容姿端麗、運動神経抜群の上にコミュ力も高く、学校中では留まらない程に人気が高い。その名声は他校にも轟く程。 日常的に女子から熱い視線を浴びて、他校の女子が告白するのは然程珍しくない。 それでも、先日隣県の女子が彼に告白してきた時は、流石に驚いたが。 対して僕は、どこにでも居る平々凡々な高校生。普通にゲームや漫画が好きで、勉強が少し苦手。容姿は中の下から中の中ぐらい。 そんな僕が彼と親友とも呼べる関係なのは、中学の頃に教室の隅でラノベを読んでいた僕に、彼が話しかけた事が切っ掛けだ。 その時のファーストコンタクトがこれだ。 『お前ってISは何党?』 『…しゃ、シャルロッ党、かな?』 『そうか…… 俺はのほほん党だ』 コイツ巨乳派か。僕は直ぐに悟った。
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