プロローグ

5/9
前へ
/22ページ
次へ
それから僕達は、度々アニメやゲームの話題で話すようになった。 彼は人気者だったが、他の皆と遊ぶ時間を削ってまで、僕との時間を増やしていた。 和哉曰く、「お前とオタク談義してる方が楽しい」とのこと。和哉の周りには、あまりこういった事に関する知識のある人が多くないのだとか。 コミュ障だった僕だが、和哉の紹介で少しずつ交友の輪を広げていき、和哉の他にも仲の良い友人が数人居る。 それでも和哉との時間は減らさないが。 和哉行きつけのラーメン屋へ向かいながら談笑していると、不意に和哉が立ち止まった。 「うげっ……何であの女が居るんだよ……」 和哉が心底嫌そうに呟いた声が聞こえたため、彼の視線を追ってみると。 「うわぁ」 思わず僕も嫌そうな声を出してしまった。 視線の先に居た人物。それは僕らの通う高校の女子制服を着たショートカットの美少女。 自称、和哉の幼馴染みだ。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加