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「あら、いらっしゃい。
今日はひとり?
ゆっくりなさってね」
ここは東京の観光地浅草。
今日もエブリスタクリエが暖簾をくぐる。
「まずは、ビールかしら?
あら、私もいいの。
では、今日もお疲れ様でした。
乾杯ー」
一人目の客は、湯布院に本拠地を置きながら、全国各地を渡り歩く、劇団員のマチルダ。
まるで、大道芸人の様な彼女は、行く先々で笑いを巻き起こしていた。
ちなみにそれは芸ではなく天然であるがゆえに。
いつもの様にクリエアクターでオッサン達を腐らせ、本人を知る人からすれば、耐えられないエロを書き、腐女子を増殖させている。
「女将、イベントやるって大変ね」
ビールを一気に飲み干し、ゲップと共にそう吐き出すマチルダ。
湯布院はまだまだ復興しきれていない。
しかし、地元を盛り上げたい。
そして、エブリスタで出来る活動を。
大変な最中、イベントを立ち上げたマチルダは勇者と言っても過言ではない。
「あらあら、疲れているのね。
さぁさ、皆がついているから大丈夫よ。
もう一杯飲んだら帰りなさい」
マチルダは、二杯目もすぐに飲み干し、店を出ていった。
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