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「俺達死神の存在は――仕事は、選り好みをしていい内容ではない。女だろうが子供だろうが、本来は労(いたわ)るべき老人でも。目標の為なら、俺は容赦なく殺す。死神の世界が甘いものではないと、お前達も知っているだろう?」
三人は押し黙り、戸惑いの表情を浮かべている。
どうやら終の言葉が、相当堪(こた)えたらしい。
死神の世界は、実に厳しいものであった。
死神の見習いは四人一組でグループを作られる。
何故組を作るのか。それは――競争心を煽(あお)る為。
死神は死が近い人間を、あの世に連れていく為の案内人みたいなものだ。
だがたまにその人間に情けをかけて、助けようとする死神が存在する。
人間を助けた死神は偽者(レプリカ)、出来損ないと呼ばれ死神界最上の位に立つ死神によって裁かれた後、地獄に堕とされる……。
一人前の死神になるには、死が近い人間を十人殺し遺棄しなければならない。
そのやり方が残酷であればあるほど、一人前への道は近くなる。
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