第4章 その距離に私は惑う

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これは、翔太くんとは仕事でよく会っているから、気を使わなくてもいいという油断があるから? それとも、黒崎さんが特別だから? 翔太くんに触れられた時もドキドキしたけど、黒崎さんに触れられた時は、もう息が止まるかと思うほど心臓が痛くなった。 黒崎さんも翔太くんも男性だけど、私の中での反応は似ているようで、違うの? 「水族館ね。いいわね、私もお父さんとよく行ったわ。手なんて繋いじゃったりして」 「てて、手?! ダメ、無理!」 死んじゃう! 「あら、デートと言えば、手を繋ぐでしょう?」 確かに翔太くんもそう言って、ずっと手を繋いでいたけど……。 「でも、黒崎さんとはそういう関係じゃないから……」
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