第4章 その距離に私は惑う

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まさかの車……! 「いい天気でよかったね。1時間半くらいドライブになるけど、車で大丈夫?」 「は、はい」 「じゃあ、行こうか」 「……はい」 あぁ、もう少し会話らしい会話をしたいのに、返事しか出てこない。 待って。車ってことは、あの空間の2人きりってことだよね……? どうしよう?! 電車で2人というのも緊張すると思ってたのに、あんな狭くて静かな中に2人きりなんて。私、会話どころか、呼吸すらできないかもしれない。 そんな私のパニックを他所に、黒崎さんはどんどん歩いて行くため、私もとりあえず着いて行く。 そして、それほど離れた場所に停まっていたわけではないので、あっという間に車に到着してしまった。
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