第1章 恋愛初心者、恋始めます

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「まあ、琴音も誰かに愛されたら自信になるのかもしれないね。それが黒崎さんなら、尚良いのにね」 「えっ?!」 「何?」 あい。アイ。AI。愛。 無理だっ! 「私は今のままでも……」 「今で満足してどうするの? 琴音もそろそろ、しっかり恋愛しなさい」 「ううっ」 恋愛初心者、藤原琴音。 もしかしたらこれが恋かもと思った途端、壁にぶつかりました。 自信持つどころか、挨拶すらまともに返せないのに、ここからどうすればいいのか。 暗中模索。いや、模索もできていない。 五里霧中。いやいや、千里かも。 そんな会話をした日の退勤後、更なる壁が立ちはだかるとは思ってもみなかった。
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