144人が本棚に入れています
本棚に追加
「……魔法はこの世界には元々は
存在しなかったのか……では科学者が
あの日言っていたことは半分嘘でも
あるのか。」
手記を読み終わった一人の男は
深いため息をついた。
「いくら魔法を世界に浸透させるとは言えど理を書き換えるようなものを使えば代償が来るのは当たり前なのに。」
魔法学園を統括するものとしては
これは世間に出すわけにはいかない。
そう私は思い手記を机の引き出しに
しまった。
表向き科学者が魔法の存在を証明してから魔法等の力は完全に世界に定着
していた。
最初魔法等の力に人々は、
困惑したが今はなくてはならない
存在となっている。
日常生活から仕事場までその様な
力は浸透している。
特に学校などの教育機関は
魔法等の力の育成に力を入れている。
今の時代は魔法等の力の強さに
よって成績まで決まる程だ。
学園や学校内、ギルドには共通の
ランク制度があり
下からF、E、D、C、B、A
これが一般学生のラインだ
その更に上に優秀な者のみがなれる
Sランク、SSランク、SSSランク
他にも一般にはあまり知られていな
いが、名門であるここ未華月学園では
OVERランク、
ディザスター(災害)ランク
などと呼ばれるランクがある。
反対に
汎用性の問題や使用状況に
制限がある。
単純に問題事を起こす
者などは逆にいい評価が得られにくい
その者たちは総じて
LOST(無失)やZERO(無能)ランクと呼ばれる
他にも場所によっては様々なシステムが組み込まれている。
それよりも僕は誰だって?
そうだったね。自己紹介をして
なかった。
僕の名は龍蒼院九楽(リュウソウ イン クラク)
と言うんだ。
因みにさっき話に出てきた未華月学園で学園長をしている。
そうそう、僕の事は
九楽さんでもおじさんでも好きに呼んでくれたらいいよ。
でもおじさんっていうほど見た目は
年食ってないからその時はお兄さんで頼むよ。
えっ?何でさっき本を
読んでいたのかって?
いやあ、昔のとある人が書いた手記が見つかってね。
面白そうだから読んでたのさ。
世界の理を書き換えれる程の魔導書
実に興味深いね。
まあ今はそれよりも興味深い事が
あるんだけどね。
最初のコメントを投稿しよう!