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「……聞かない方がいいと思う。……
というか私が話したくない。
……あの女たらしの最低野郎……今度会ったらぶら下がってる粗末な物をすり潰して豚の餌にする!」
「璃伊奈待って!?色々と言ってることが怖いんだが特にお兄ちゃんたちの前でそういうの言うのはやめて!」
うむ。璃伊奈の言葉を聞いた俺と
蓮斗は内股になっている。
だって、あんなにドスの聞いた声
聞いたら……俺の相棒も縮んだし。
女の結奈でさえ想像したのか
ガタガタ震えてるし。
うん。普段はとっても優しい人って
怒らせるとこんなに怖いんだね……
「もうすぐ時間になるから
三人共いくぞ。俺分かんないから
事務まで案内してくれ。」
実は昨日紫場里先生を通して再度
俺に連絡があった。
着いたら事務の方まで来て欲しい
との事だった。
正門をくぐり歩いていると周囲に
生徒が結構いるようだ。
朝礼か何かに行く途中なのだろうか?
しかも何故か俺たちに視線が集中
している。
ああそういや結奈と蓮斗は生徒会
所属だったな。だからか。
恐らくこいつらが春休みとはいえ
不審者な俺と学校に来ているのが
不思議なのだろう
てか春休みって休みだろ?
何でこんなに生徒がいるんですか?
「なあ、今って春休みなのに何で
こんなに生徒が多いんだ?」
こいつらに聞けば何か分かるだろ
「兄貴が言いたいことは分かる。
春休みだが入学式もあるんだ。
言っただろ?
この学園行事が多いって
まあ普通の魔法学校でもあるが
うちのは少し他とは違うし。
あと、新入生を歓迎するための出し物
とかだな。様々な部活も新しい部員を獲得するため、はりきってるから。」
「なるほど…そういうことか。
てかお前らさっきから注目
されてるぞ。視線が集中してるし。」
俺がそう言うと3人は呆れたように
溜息を吐いた。
えっ?何?この馬鹿分かってないわ……って感じの溜息は?
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