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窓からは誰も見えない。人影がないっておかしな話だ。
毎日、毎日、見上げる事務所に本当に人がいるんだろうかと疑ってしまう。
あの明かりは実は魂かこの世のものではないなにかなのではないかと勘ぐってしまう。
私のやきもきした心情に探偵さんはきっと気が付いていない。
もちろん、探偵さんに会ったことはないかとご近所さんに聞いてみたりもした。
探偵さんに関する収穫はなく、変わりにどうしようもない猫の話を聞いただけだった。
盗み好きの猫が墓のお供え物に手を出す。烏に混じって散らかしていく。
私にはどうだってよいことだ。
探偵さん探しは今日も続いている。
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