思い出の場所で

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僕は顔を横に振りながら、 「いいえ。お気遣いありがとうございます。My Heart Will Go On を聞いていたら、タイタニックを思い出して、思わず泣けてきたんです」と言う僕の話を聞いた女性は、クスクスと笑いだしていた。 「なんだ、良かった。私、何か思い詰めているんじゃないかと思っていたの」と言うとホッとため息をついていた。 僕は彼女に 「もしかして、僕今にも死にそうな顔していましたか」と問うと 「ええ、そう見えたと思ったんだけどな。私の勘違いでよかった」僕はそれを聞いてなんだかおかしくなってきた。 「僕は隣町から来ました。森田司16歳です。気晴らしにと言うか、課題で花の写生をしに来ました。音楽があまりに素敵で聞き惚れていたんです」とニコリとして言う。 女性は 「私は大学2年の橋本なおっていうの。大学の課題で植物について調べに来ていたの。そこに君が涙を流していたから」とはにかみながら言う。 この時がなおと僕の初めての出会いだった。 それから、二人は白いベンチで話し始めていた。 二人は話がとても合い愉しい時間を過ごすことが出来た。
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