第1章

2/8
前へ
/8ページ
次へ
その部屋に入ったとき、ターゲットは都合の良い事に俺達に背を向けていた。 が!? 「あ!! ノラ○ロだぁ――――! 」 糞がまた、漫画に気を取られやがった。 当然ターゲットは俺達の侵入に気が付き、振り向いて、俺達の姿を凝視しながら叫ぼうとする。 叫ばれて人が集まる前に、俺はターゲットの頭にサイレンサー付きの拳銃で弾丸を撃ち込む。 ターゲットを倒したあと、俺は糞ガキのもみ上げをねじり上げた。 「痛い! 痛い、痛い、はなしてよぉ――」 「黙れ! 頂く物を頂いてサッサッとずらかるぞ、早くしろ」 俺はガキが物を回収したのを確認。 ガキのもみ上げをねじり上げたまま、部屋の中の異常に気が付き廊下側から乱打されているドアを一瞥、それからガキを引きずるようにして姿を消す。 次のターゲットの下に向かう途中、糞ガキがグダグダと文句を付けてきた。 「貴重な漫画ノラ○ロがあったのに、見る事が出来なかったじゃないか! 」 「漫画なんてそこらに幾らでもあるだろ! 」 「あの漫画は絶版品の貴重な物なんだよ! コレクターや僕のようなマニアが見れば、大事なお宝だと分かるけど、興味の無い人が見たらただのゴミ。 あぁ……あの漫画も次のゴミの日に、資源ゴミとして捨てられるのだろうなぁ。 それから! 僕の方が上司なんだから、少しは大事にしてよ! 」 「何だとぉ――コラ! 上司面したいんだったら、人がフォローしなくても済むだけの仕事をしやがれ」 俺は罵声を浴びせながら、糞ガキの耳をねじり上げる。 「痛――い! 痛い、痛い、ごめんなさ――い、放して――――! 」 悲鳴を上げる糞ガキを見ながら、こいつとの出会いを俺は思い起こす。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加