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「っと…あんた、野菜と魚介と肉類どれがいい?」
彼女は生地を踏みながら思い出したように、何かを言おうとして口を噤む男に聞く。
「…そうだな、魚介が美味そうだから魚介で」
「んじゃまあ…魚介スープか」
考え込むように腕を組んで生地を踏む彼女が何かを決めたのか、踏むのを止めて冷蔵庫を開ける。
「おっ、スープ用のはまだ残ってるな…刺身を炙って具材にするのも良いかな?」
昼の料理の事を考えながらブツブツ呟いて大きめの鍋に水を溜め始めた。
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