アレだ!

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「…あんたさぁ、加減って言葉知ってる?」 彼女はカゴに山盛りになっている山菜を見てイラついたように言う。 「すまない…つい夢中になってしまって…」 「いくらなんでも採りすぎ、少しは自然環境の事も考えろよ」 「…返す言葉もない…本当に申し訳ない」 怒る一歩手前の彼女に青年はただただ頭を下げて謝るだけ。 「ったく…これだけあれば4日分はあると思うけど、そんなに保つかな…?」 カゴを青年に押し付けた彼女は顎に手を当てて考えながら歩いた。
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