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「99人じゃー・・・」
「え・・・?」
「99人、ジャルタの家系に男の子が生まれる。そして次に生まれる子、その100人目の子を女の子として産ませてやろう」
女は言ってる意味が分からなかった。
(99人?そんなの私1人じゃ到底、産むことなんかできない・・・)
女の考えていたことを察したのか、老婆はシワの入った指先で女を指さした。
「お前でなくとも良い。これから何十年もかけて99人の子をジャルタの家系に産ませるんじゃ。99人終え、100人目が来た時、そいつを産むのが生まれ変わったお前じゃ」
「生まれ変わった私ー・・・?」
「いま腹の中にいる子で1人目。そいつを産んだと同時にお前も死に、その魂を私が貰う。それで私がお前の若さを手に入れると言う約束は果たされる」
女は、意味を理解するのに時間がかかっていた。
この子を産んだ後私も死ぬ・・・??
そんな衝撃的な事をどう受け止めればいいのか分からなかった。
「そして、ジャルタに99人目が産まれた後、お前の魂を返してやる。そして生まれ変わった体で100人目をお前が産むんじゃー・・・。わかるか?」
「・・・なんとなくはわかったわ。だけどそんな事が本当にできるの・・・?」
「ふんっ。私を誰だと思っとる。それで、どうするんだぃ。やるのかぃ?」
「・・・」
女は少し迷った。このお腹の子を置いて私は女の子を産むためだけにこんな契約をしていいのだろうか、と。
だか、女は決心する。
「・・・やるわ。お願い」
その言葉を聞いた老婆は、口角を上げて笑った。
「それじゃあ・・・、契約成立だーー・・・」
ブワッッッッッッッ
「ーーーーーーーっ!!」
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