9・2回目のプロポーズと甘い一夜

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課長が予約したと言う多国籍料理のレストランは有名ホテルの中にあった。 普段は庶民だって言っているけど、こう言ういい場所を知っているんだなとわたしは思った。 「いいところですね」 店内を見回した後、わたしは言った。 ドレスコードがあったらどうしようかと思ったけれど、難なく入れてよかった。 「子供の頃、よくおじさんに連れてきてもらった店なんだ」 課長が言った。 「えっ、そうなんですか?」 わたしは驚いて聞き返した。 そんな大切なところにわたしを連れてきてもよかったのだろうか? そう思ったわたしの頭の中を読んだと言うように、 「いつか大切な人ができた時、ここへ連れて行こうと決めてたんだ」 課長が言った。
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