2・ビターな生活と新しい下着

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「京極、ちょっといいか」 課長に呼ばれたとたん、京やんは病気なのかと聞きたくなるくらいに顔を青くした。 「ちょっと、京やん何をしたのよ?」 わたしは小声で京やんに話しかけた。 「いや、何にも思い浮かばねーんだけど…」 青い顔のままで京やんは答えると、椅子から腰をあげた。 わたしも何をやったのかと考えてみたけれど、これと言って何も思い浮かばなかった。 まさかとは思うけど、取引先の会社への偵察だと称してわたしと一緒に甘味処でクリームあんみつをこっそり食べたことがバレた…な訳ないか。 と言うか、1年…いや、2年前の夏の出来事が今頃になってバレたとは到底思えない。 クリームあんみつを食べたことは事実だけど、やるべき仕事はちゃんと終わらせた訳だし…。 それよりも、一体どうしたんだろう? わたしは課長のデスクへと向かう京やんに視線を向けた。 京やんは課長のデスクの前に立つと、 「…何かご用でしょうか?」 と、課長に質問した。 「京極」 京やんの名前を呼んだ課長に、この場の空気が凍ったのがわかった。
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