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京やん曰く“子供の頃からの賜物(タマモノ)”だなんて訳がわからないことを言ってるけど、本当にすごいなと感心してしまう。
彼の幅広い人脈のおかげで、危ないところを何度も救われたのは事実である。
「まずはその浮気相手がどう言うヤツなのか、片っ端から当たって見よう」
京やんはそうしようと呟いて、首を縦に振ってうなずいた。
「とりあえず、今日は家に泊まるんだろ?
若菜専用のパジャマとバスタオルを出しておくから」
京やんが言った。
3人の姉や彼の女友達がよく京やんの家に泊まりにきているせいか、彼女たち専用のパジャマやバスタオルが常備されているのだ。
「うん、ありがとう」
お礼を言った瞬間、わたしのお腹がグーッと鳴った。
「おいおい、こんな時に鳴るのかよ」
笑いながら言った京やんに、
「わたしも驚いた」
一緒になって、わたしも笑った。
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