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翌日。
時計は朝の6時を差していた。
「本当に1人で大丈夫か?
駅まで送ってやろうか?」
靴を履いているわたしに、玄関まで見送りにきた京やんが話しかけてきた。
「大丈夫よ。
いっぱい泣いて、京やんに話を聞いてもらったら、すっきりしたから」
わたしは笑いながら言った。
いっぱい泣いたせいで目は少し腫れてしまったが、メイクでカバーすれば何とかなることだろう。
「圭介の件は俺に任せてくれ。
わかったことがあったらすぐに連絡するから」
そう言った京やんに、
「お願いね」
わたしは首を縦に振ってうなずいた。
「じゃあ、会社で」
「じゃあね」
京やんに手を振ると、わたしは彼の部屋を後にした。
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