4・失った恋と優しい上司

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そう言って欲しかった訳じゃないんだけどなあ…。 心の中で呟いた後、画面に視線を落とした。 シュッと京やんが指で画面をスライドさせると、今度は別の女と圭介がどこかへ入ろうとする画像だった。 いかがわしい雰囲気が漂っている看板があるところを見ると、2人が入ったところはラブホテルかも知れない。 「しっかし、こいつもまたハデだな」 画像の女の人に、京やんがやれやれと言うように息を吐きながら言った。 「後10枚ほど、こんなタイプの女と圭介が一緒にいる写真があるけど見るか?」 画面から顔をあげると、京やんが聞いた。 わたしは息を吐くと、 「もう結構よ」 と、言った。 と言うか、10枚もよく仕入れてきたわね。 「まあ、それがフツーだよな…」 京やんは呟くように言った後、スマートフォンを胸ポケットに入れた。
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