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爪の色
仕事は普通の事務員だけど、化粧はしてもマニキュアだけはつけたことがない。ネイルアートのつけ爪もしないし、お洒落というより保護目的の、薄いトップコートですらつけない。
周りには、匂いがダメってことでごまかしてる。でも本当は別の理由がちゃんとあるの。
私の爪は、時々色が変わることがある。一本だったり複数本だったり、色も赤だったり青だったの他の色だったり。
周りには色の変化は見えないみたいだけど、気のせいでも見間違いで見なく、私の爪は時々変色する。そしてそうなると、必ず、何かしらの変化が自分や周囲に起きる。
赤色は自分の体調に異変が起こる印で、色が濃ければ濃い程、変わる本数が多ければ多い程不調の度合が高くて、過去に、手足の爪に十枚中十六枚の色が変わった時には、インフルエンザ病み上がりからのノロウイルス感染で、体感的にはあの世に行く寸前だった。
青くなったら家族に体調不良者が出る。この時も色と本数が具合の悪さと比例する。ちなみに突発的な事故にも対応しているらしく、兄が車とバイクの接触事故で怪我をした時も、私の爪は青く染まった。
他の色は、友人や親戚の病気や怪我。時と場合で色は異なるけれど、不調度合はやっぱり本数。多ければ多い程状態が悪い。
ちなみに死人が出た時は、左手の薬指だけが別の色で、他は全部真っ黒になった。
自分と家族のことだから、赤と青は見てないけれど、親戚の家で二度程不幸があった時そうなったから、多分、近く自分が、あるいは家族が亡くなる時は、左手の薬指が赤か青になり、他は黒くなることだろう。
この変化を見て取るためにもマニキュアもペディキュアも私は塗らない。そしてそれ以上に、爪に何もしないのにはもっと深い意味がある。
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