第3章 尚美姫誕生、王子と共に...

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コンコン。ノックをするダニエル。 「尚美お嬢様お連れ致しました」 「待っていたぞ、入れ!」 尚美は緊張の一瞬だった。 「あっ、王子様!」 思わず小声で呟いてしまう。 やっぱり素敵な王子様。背は高いしイケメン?? 「姫!シュナイザー城へようこそ」 尚美の手の甲にキスをする、アレクサンダー王子。 これも映画で見たやつだ!と喜ぶ尚美。 「姫、そのドレスとっても君に似合ってて素敵だ。思っていたとおり、美しい方だ。私の妃になってくれて感謝する」 「いえ、こちらこそありがとうございます。王子様」 お姫様特有の挨拶をする。ドレスを持ち、膝を曲げる。 「あの、王子様」 「なんだね?」 「失礼ですが、お名前は?」 「あっ、それは失敬、失敬。私はアレクサンダーだ」 「私は...」 「姫の名前は知ってるよ、尚美姫!姫はどこから来たのかね?そこのソファにかけてくれ」 「信じてもらえないかもしれないですが、私は、遠い日本という国から参りました」 「日本?? 知らないなあ。その日本ってどんな国なのか教えてくれるか?」 「はい、王子様」 「日本は、春夏秋冬の四季があります。日本人は礼儀正しくて時間に正確です。人も乗り物も。春は桜が綺麗です」 「そうか、姫がいた日本とやらの国に一度行ってみたいな」 「はい!是非。その時は国内をご案内致します」 「楽しみにしてるぞ」 「はい」 王子様が日本に興味を持ってくれたことが嬉しかった。 それからというもの、妃になるためのテーブルマナーだったり、礼儀作法の仕方を執事に教わる。 慣れないことに頑張る尚美だった。 アレクサンダー王子と結婚の儀を行い。 次の年には、女の子を出産して、1児の母になった。 名前はハンナ。 ドイツのシュナイザー城のアレクサンダー王子と結婚してから、もう5年の月日が流れた。 王子と尚美とハンナ、シュナイザー城で3人幸せに暮らしている。
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