13  大丈夫なのか、もぉ……  (続き)

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そして唇が離れた俺に、彼女の囁き声が言う。 「ねぇ、ウチ来る?」 だが俺は、頷くことも、首を振ることもできなかった。 文字通り、金縛りにあったように動けなかった。 そんな情けない俺の姿に、目の前の彼女が淡く苦笑したのを憶えている。 そして彼女は、苦笑したまま小さく言った。 「今日じゃないほうが、いいみたいだね」 それから、「気を付けて帰ってね」そんな事を言って 俺をその場に残して去っていった。 しかし、高々短いキスだけであんなにも動揺した俺が、 その先まで一気に進めるわけもなかった。 そうやってズルズルと単にデートだけを重ねること、更に数回。 俺は、とうとうあの衝撃のシーンを目にしてしまった。
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