13  大丈夫なのか、もぉ……  (続き)

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わずかに開いた隙間から聞こえてきたのは、妙な女の声。 それを耳に、俺は、ゆっくりと扉を押し開いた。 途端、耳にはっきりと聞こえてくる声と、 部屋の隅で、立ったまま女の背に抱き付く男の後ろ姿。 そしてその男が、すぐ横の壁にもたれ掛ったはずみで 男の腕が絡みついた女の姿が、はっきりと表れた。 ものすごい衝撃だった。 ブラウスの前がはだけ、中途半端に外れた下着の下で 白い膨らみが揺れている。 そして、男の腕に片膝を持ち上げられ、 恍惚の面持ちで高く喘ぎ声を上げているのは、 俺と付き合っているはずの由奈の顔。 俺は、逃げることも出来ず、扉を閉めることすら出来ず、 その場でガクガクと震える足で立ち尽くした。
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