【最終話】切ない恋

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越石くんとのキスは この朝方の夜にふさわしい 静かなものだった。 静かに深く… 静かに…熱い 唇を離すと 激しいキスでもないのに 酸欠みたいにめまいがした。 急に力が抜けて… そう…突然眠気が襲ってきたのだ。 そして、どうやらそれは彼も同じだったようだ。 「…なんか急に…」 「…眠いよね?」 私たちはベッドに横になった。 想いが通じた今でも 二人は躊躇いながら身体を寄せた。 けれど、体温が溶けあうと 彼は私を強く引き寄せ 私は彼の胸に顔を摺り寄せた。
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