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電話は通話中のまま
私は言葉もなく泣いた。
喉の奥が貼り付きそうで
言葉は出なかった。
携帯からは
か細い彼の声が
何度も
何度も
私を呼んでいた。
越石くん…
あなたも今夜は…
眠れなかったの…?
私は目を閉じて浅い深呼吸をして口を開いた。
「…私も……私も会いたい…」
「…越石くんに…会いたい…」
「…ずっと…会いたかったよ…」
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