辺境の花と濃紺の兵服

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「琴之羽さん!大丈夫!?」 「うう…織田くん…」 「立てるかい??」 雪霧の差し出した手に掴まり、あさ姫はなんとか立ち上がる。 「ありがとう織田くん…。痛っ……」 あさ姫は急にしゃがみ込んでしまった。見ると右足首を切っているらしく、赤い血が制服用の白いソックスをじわじわと染め上げていた。 「琴之羽さん…!」 ドォン!! 先程よりも威力を増した爆撃が二人の真横を襲った。 「捕まって!!」 痛みなどには構っていられなかった。 次から次に、それは空から降ってきた。爆撃の間を一か八かー雪霧は負傷したあさ姫を背に抱え、校庭を突っ切る。委員長と小梅も後を追う。 爆撃は止まない。 一体、何が起きているんだー!? 考える間も無く、四人にできるのはただただ逃ることだけだったー。 ドォン!! ひと際大きな爆撃が四人を襲った。再び四人は爆風で散り散りになり、炎の海と化した校庭へ投げ出された。委員長と小梅は炎の中へ消え、雪霧は火中には入らなかったものの、全身を酷い痛みに襲われ動けなくなっていた。グラウンドの地面ならまだ良かったー。花壇の囲いのブロック塀に体を強かぶつけ、全身を骨折しているようだった。地面に突っ伏した格好のままピクリとも動けなかった。
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