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撲殺(ではない)天使キヌちゃんside
____これは、とんでもなく骨が折れる仕事をぶん投げられたな、と、キヌはキヌは思ったりしていた。
「なぁなぁ、主って誰?この世界の神(笑)の...アゼなんちゃら?」
「いいえ。そちらも主は主ですが、私が仕えるは御仏...渡りやすく言えば、地球の、かつ日本に席する神様です。貴方も謁見なさったでしょう。」
「?」
「ば な な ( ᐛ ) みたいな声出さないで。初め、貴方がアンケートと勘違いしたお話をしてくださった御方です。」
「エッ
アレ神様だったの!?ガチモン!?」
「んなこったろうとは思いましたよ!アレ呼ばわりとは度が過ぎるほど失礼だな!!転生やら異空間転移が出来る力の持ち主なんて上位存在中の最高位以外いらっしゃらないでしょう!?」
「だって中国製のドラえもんみたいな声真似されたしッパチモンだとおもうじゃないすかァ!?」
「誰が上手いこと言えと」
「ありがとう」
「褒めてない」
フッ...心にダイレクトアタックだぜ.....
そうほざきながら胸を抑えるポーズをとる。
反射神経がいいのか、ポーズや声色はコロコロ変わる。オーバーリアクションの動きも見てて飽きない。
口からポンポンと巫山戯たワードが飛び交い、顔さえ見なければお調子者と言って差し支えないほど明るかった。
顔さえ、見なければ。
微塵たりとも動かない表情筋。感情の起伏も起こさない口角に感情の色すら出さない瞳。
彼の事情を知らなければ、「表情筋の乏しい人」やら「無表情キャラ」やらでおしまいだろう。
だが、そんな物じゃないと分かってしまっている。
この子は、誰かと接する際常に上っ面でしか表現出来ないんだな、と何処か上の空で考えた。
そういう態度を取る方法しか、知らないんだな と感じた。
相手が目上だろうが見知らぬ他人だろうが、オトボケよろしく何処かで拾ったネタでしか会話できないTwitter(現:X←草)のリプ欄で繰り広げられるような言葉遣い。
それは、裏を返せば本心を一切相手に伝えないのと同義であり、信用しておらず期待しておらず無感心。
到達したらその思考癖を治すこと、変えることが非常に困難な「楽観的刹那主義」に酷使している。
我が主が感じた「オタクとしての言語や語録、ネタを使えば気が紛れるのかもしれない」という感想と類しているように思った。
あたたかさ(俗に言うヌクモリティ) をくれたアル相手には多少気を許しているようだが。
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